私は正直、安定した数字を持てば持つほど怖い。
挑戦しなくても評価される環境は、居心地がいいからだ。
でもその居心地の良さは、成長の停止と紙一重だと思っている。
数字だけはあるけどほとんど営業をしていない。
落ちてきた案件だけじゃないか・・・
会社からの評価はあるけど現場では使いにくい。
ここまで読むと「その人達は能力が低いのでは?」と思うかもしれません。
ですが私はそうは思いません。
むしろ最初は優秀だった人が多いです。
今回は力があるはずなのに煙たがられる営業マンの記事です。
数字はあるのに成長しない営業の多くは、過去の成功パターンに依存しています。
その代表例が「値段だけ営業」です。

数字は持っているけど営業のスキル=ではない
どの会社にもいるのかもしれませんが、数字はかなり持っているけど営業スキルのない人がいます。
正確には「一定のスキルはあるけど伸びていない」が正解の表現です。
なぜそうなっているのか私なりにまとめてみました。
- 現状に満足している
- 営業をしなくても売上がたつ
- 会社から見られている立ち位置理解している
これは営業マンとしてはある意味仕方ない部分もありますが、考察をしていきます。
①現状に満足している
これは営業として一番気を付けないといけない事だと思います。
- 自分は売上があるからOK。
- このまま今のお客さんだけ担当していればいいや。
今ある環境に満足してしまえば、それ以上の成長をすることは出来ません。
- その数字はあなたの営業の努力の成果ですか?
- それとも顧客が頑張った結果、あなたがそこにぶら下がっているだけですか?
後者の場合は残念ながらあなたの成果ではありません。
そしてスキルは育ちません。
②営業しなくても売上がたつ
これは電子部品商社で働いているとよくあるのですが、EMS(各メーカーに代わり、電子機器の設計・実装・組立などを引き受ける企業)を担当していると発生します。
自分の営業努力よりもEMSが仕事を受注するかに依存します。
こうした構造は「専任担当に頼る営業」にも似ています。

EMSが大口顧客の案件を受注し、納品する事が出来れば必然と売上がたちます。
自分は納期管理だけをすればいい。そういう状態になります。
※実際はEMSとの関係構築というスキルは別途必要ですが、そこは過去からのつながりで関係構築されているという前提の話です。
③会社からの立ち位置を理解している
経営者は、実際の現場の動きよりも、数字を挙げてくれてる営業マンを重宝します。
ずる賢い言い方をすると、そういう経営者の視点を理解しているからこそ、数字という「結果」を盾にして敢えてしんどいことをしなくなります。
- TELアポによる0からの新規活動
- 売上げのないユーザーの掘起し
- 後輩のサポート
こういった結果が出るか分からない仕事をしなくても評価を得ることができます。
戦地に例えるなら、銃弾の当たらない場所で偉そうなことを言っているようなイメージです。
ここまでスキルの伸びない要因について考察してきました。
ではなぜそうなってしまうのかについて私なりの考察をしていきます。
スキルという意味では訪問せずに「メールだけ」の営業も成長の停滞につながります。

数字を持つが故のぬるま湯につかってしまう
これは私自身も常に気を付けないといけないと思っています。
ある程度のキャリアになるとステップアップの過程で、より数字のある重要な顧客の担当をします。
担当変更後すぐはプレッシャーを感じながらも、なんとか必死にやって数字を守る努力を行います。
ですがその時間も数年と経過していくとその顧客にも「慣れ」が生まれます。
この「慣れ」が非常に厄介な存在です。
※「慣れ」についてトラブルにつながる記事もございます。シリーズものですので一度お読みください。
数字を持っていると会社からは一定の評価を受けます。それだけの数字を「守っている」からです。
もちろんそれ自体は評価されるべきことなので問題は無いのですが、
その「評価をされている状態」を、当たり前に感じその評価に「慣れ」が生じると途端に営業マンとしてのスキルの伸び悩みが発生します。
私もそういった先輩を何人も見てきました。そういう人たちのよく言う特徴を記載いたします。
- 納期トラブルを解決した時に、「この顧客を担当できるのは自分だけだ!」
- ボーナス支給日に「こんなに重たい顧客を担当しているので評価されて当然!!」
- みんなが新規活動をしている時に「この顧客の事だけで精いっぱいで他に手が回らない」
こういうフレーズは確実に営業マンとして伸びなくなるサインですのでご注意ください。
こうして最初は責任感に燃えて担当していた顧客に対する気持ちがどんどん萎んでいき、
守りの姿勢に入り、「ぬるま湯につかる営業マン」となっていくのです。
ですが、数字としてはほかの営業マンと比較しても、持っているので一定の評価を受けます。
経営者目線:しっかり数字を守ってくれるありがたい営業マン
現場目線:納期管理だけをしている使いにくい営業マン
という構図が出来上がります。
ぬるま湯につからない営業マンになるには
ここに関しては私も周囲から見れば「ぬるま湯につかった営業マン」に見えているかもしれません。
その為自分自身そうならない為の戒めも込めてぬるま湯から出るための有効だと考えている事を書いていきます。
- 常に他に売れる製品は無いか?とアンテナを張る
- 自身が経験した事を後輩に還元
- 新規活動という違う舞台に積極的に活動する
①ほかに売れる製品を探す
重要な顧客程今ある商流を大切にしますが、そこは営業マンとして自社の得意な製品をしっかりPRすることが大事です。
仮に今、自社の得意なメーカーを別の商流から購入していても、既存とのトラブルで商流変更をしたいと考えているかもしれません。
そんな時にPRをしていないと、相手には存在を認知してもらえていないので案件につながりません。
②経験の還元
難しい顧客を担当しているという事は、スキルがあることが前提です。
納期トラブル、価格調整など大変な経験こそ、後輩に還元する事が組織の成長につながります。
自分は大変だ。とアピールする暇があればその経験を前向きに伝える努力が大事です。
③新規活動
重要な顧客を担当するからこそ既存顧客は調整されているのなら、新規活動をすることをお勧めします。
担当当初は大変な事ばかりでそれこそかかりっきりになりますが、数年もたてば顧客との呼吸も分かってきて、暇になるタイミングはあるはずです。
例)
メイン顧客1社と非アクティブユーザー10社
空いた時間を利用して新規活動を行うことで、ルート営業では得られない経験を積むことが出来て営業マンとしての厚みが出ます。
私は特に②と③を重要だと考えています。
現在10年目の営業マンとして後輩・部下を持つ立場として一番必要なことは後輩の育成だと考えています。
特に失敗した経験をしっかり伝えるようにしています。
失敗の経験は自分自身もよく覚えていますし、誰もが通るようなミスばかりですのでそういった経験を伝えることで、
後輩にはしなくていいミスを取り除いてあげることができると考えています。
- 納期トラブル系
- レスポンスが遅いことによるトラブル
- 連絡忘れ
こういった経験は知っていれば防げるミスです。
また別の機会に記事にできればと考えています。
まとめ|数字だけでは人はついてこない
営業10年目としてこの記事を書いていて思うのは数字だけで営業マンの価値は測れないという事です。
もちろん数字を作ることが営業マンの一番の評価ポイントですが、それだけではないことが今回の記事でお伝え出来たと思います。
自分の数字に胡坐をかくのではなく、常に謙虚な気持ちをもって日々の営業を行う。
営業をしなくなった営業は納期管理をする事務員です。
営業は、数字を守る仕事ではない。
数字を更新し続ける仕事です。
ぬるま湯に浸かるのは簡単。
だからこそ、自分で温度を下げ続ける営業でありたいです。
数字だけの営業だけが成長を止める原因ではありません。
他にも営業の成長を止める行動パターンは存在します。
詳しくはこちらの記事で解説しています。


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