明日までに必要なんです。なんとかなりませんか?
顧客から来た注文書は翌日の指定納期。
電子部品商社で営業をしていると必ず発生する「納期トラブル」
その中でも今回は顧客からの理不尽な短納期手配がなぜ発生するのか。
この部分について解説していきたいと思います。
なぜ短納期手配が発生するのか
そもそも短納期手配がなぜ発生するのかについて解説したいと思います。
- 顧客のE/Uから急遽注文が入った(=上流の突発需要)
- 売上を作るために営業が短納期案件を取ってきた(=無理な受注)
- 生産調整を行なった(=計画の歪み)
- 初回立上げで短納期になる(=想定外の混乱)
発生理由① 顧客のE/Uから急遽注文が入った
本来の生産計画では予期していない注文がE/Uから入ったパターンです。
顧客にも顧客がいるので「よろしく」と言われれば受けざるを得ません。
伝言ゲームのように理不尽があなたに降り注いだパターンです。
発生理由② 売上を作るために営業が短納期案件を取ってきた
顧客にも予算があり決算があります。
決算が近づいて売り上げが足りなかったり、半期でも予算達成が難しい場合などは無茶な営業を行います。
logipapaこのままだと予算達成できないな・・・無理してでも注文取らないと



2ヶ月で納品してくれるなら考えますよ



2ヶ月か・・・うちの製品L/T3ヶ月だけど工場にねじ込んだらどうなるか!



承知しました!お受けします!
顧客の営業は受注を取るまでが仕事ですし、実際の仕事において私たちが関わる事はありません。
営業(生産管理に丸投げ)
↓
生産管理(丸投げにイライラしながらも生産ラインに入れる。)
↓
購買(急な割込生産の部品手配:短納期)
↓
電子部品商社(爆死💣)
実際の現場では、ほぼこの流れで短納期が発生します。
顧客もシステム登録なので時間は実際もっと削られて私たちに来る頃には実際1ヶ月で準備してくれなんてこともよくあります。
発生理由③ 生産調整を行なった
このパターンは顧客でも複数機種を生産していますが、その中でも部品が遅れて生産できない機種が出てきます。
それでも売上は作らないといけない。なら作れそうな機種をピックアップして生産を入れ替える。
生産調整の際、情報共有が漏れると手配漏れに繋がり、取り返しのつかないトラブルに発展します
本来なら余裕のあった機種が、生産を入れ替えた事により納期が前倒しになり短納期手配になるというパターンです。
発生理由④ 初回立上げで短納期になる
初回の量産はどうしてもバタバタして短納期になりがちです。
これはある意味どうしようもない部分があります。
短納期は“突発”ではなく、構造的に必ず発生するものです
ここまで書いてきた内容で共通しているのは「顧客都合」が全てということです。
※量産の初回立上げも広義の意味で含んでおります。
この前提を知って対応するのとしないのでは大きく違います。
番外編 顧客の手配漏れ
これは別の記事で解説している「手配漏れ」の顧客Verですね。
手配漏れの詳細についてはこちらで解説しております。
顧客は発注した途端に短納期を忘れ鬼になる
発注の段階では顧客は非常に申し訳ない態度をとってきます。



〇〇さん。短納期で手配を入れさせてもらいました。
本当に申し訳ないけど最短で調整お願いします。
しかし、先ほどの事例紹介でも書きましたが、どだい無理な納期設定な訳で調整できることは稀です。
そこから1週間ほど経過すると態度は一変します。



短納期の件ですがどうなっていますか?
あれは納品してもらわないとこっちも困るんですよ!うちの顧客から直接電話が入るかもしれませんよ!?
こういうある種の脅しのような事は本当によく言われます。
ですが、先ほどの事例を知っているのと、知らないのではメンタルが全然違います。
- パニックになる
- 他の仕事が手につかない
- メーカーに無理難題を言ってしまう
- 顧客も焦っているので八つ当たりをしている
- ある種のパフォーマンス
ここで勘違いして欲しくないのは、短納期発生のメカニズムを知っているからといって調整の手を抜いていいという事ではありません。
どんな事情があるにせよ、顧客としてその部品が必要な事は違いありません。
ですが、その背景を想像する余裕を持つ事が大事だという事です。
そしてどう動くべきか?
結論だけ先に言うと
「焦って全部を背負わないこと」です。
短納期は構造的に発生する以上、個人で解決できる問題ではありません。
重要なのは、
「情報整理」と「優先順位付け」です。
※具体的な対応方法は次回の記事で解説します
まとめ|むやみに短納期を怖がる必要はない
短納期は「突発」ではなく、構造的に必ず発生するものです。
その背景には、
需要予測・在庫戦略・生産計画のズレといったサプライチェーン全体の構造問題があります。
その結果として、最終的に現場では
「顧客都合」という形で短納期が降りてきます。
短納期の対策はこちら


そしてさらに踏み込んだ顧客が単能機にしなければいけない構造はこちら


短納期は、あなたの能力不足で起きているわけではありません。
構造的に発生する問題が、たまたまあなたの元に降りてきているだけです。
だからこそ大事なのは、
「全部を抱え込むこと」ではなく、
「正しく整理して対処すること」です。

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