よし、あとでやろう。この見積。
気づけば数日経過。
まだ手をつけていない。
そして迎えた回答期日当日。
この記事では私が体験したNGな見積の提出の仕方について書いていきます。
顧客からの100点を超える見積
商社には毎日かなりのボリュームで見積依頼が来ます。
複数の顧客を担当するということもありますが、同じ業種である商社も顧客になるので、勝者同士の見積だと件数が一気に膨れ上がります。
そんな中でも困るのが1案件で依頼件数が多い見積です。
1回で100件を超えるとかなりのボリュームです。
常に並列運転が故に
見積だけが仕事ではありません。
- 商談のプレゼンの準備
- 次週以降のアポイント
- 社内資料の作成
- 見積以外の顧客対応
- 納期チェック
挙げればキリがありません。こういったマルチタスクの中に爆弾級の100件の見積。
こういった見積もりに限って期日がかなりの短納期。
悪魔が囁きます。
【他の案件をおわらせてから取り掛かろう】
埋もれていく見積。そして・・・
一度自分の中で優先順位が下がると、人は思っているよりその案件に対して考えなくなります。
そして日数が経つとまた別の仕事が雪崩のように積み重なります。
そうなると爆弾は導火線に種火を残しまたま埋もれていきます。
ここで、「あれ?なんか忘れてるような気がする・・・」となれればまだ救いようがあるのですが、その確率はかなり低いです。
その思考に至る前に他の仕事に思考が奪われるからです。
顧客からの悪魔のリマインド
顧客〇〇様。お世話になります。お願いしていた見積の回答期日が本日となります。回答をお待ちしております
・・・
急に現実に引き戻されます。鮮明に思い出される当日の記憶。選んだ選択肢



他の案件を終わらせて取り掛かろう
結果は全く手付かずのまっさらな依頼。100点という膨大な量。
ここで一気に脳がフル回転します。この難局をどう乗り切るか?
- 素直にやっていないことを伝える
- 期日延伸を伝える
- わかっている分だけ小出しに回答し、回答が出ていない部分は後日回答で逃げる
いずれにしてもやっていない事実があるため全てが見透かされる気がします。
やっていないと伝えれば、単純に幻滅される。
期日延伸を伝えても、メーカーには今からの依頼、いつ頃までに回答する。という線引きをこちらで引けない。
わかってる分を回答してもさっきと同じパターン。なんなら「遅くない?」と余計に不信感を持たれる。
どの選択肢も行き着く先は爆弾の爆発。
そう。後回しという選択をした時点でこの爆弾の導火線はついていました。
途中で気づきことができれば消化活動も可能でしたが、リマインドという全く余白のないリミットギリギリでは爆発以外の選択肢はありません。
握られる生殺与奪の権利
私は素直な謝罪という選択肢を選び、期日延伸をお願いしました。



〇〇様。お世話になります。ご連絡いただいたお見積の件ですが、失念しておりました。早急に取り掛かりますが期日までの回答が難しい状況でございます。〇月〇日まで回答をお待ちいただけないでしょうか?
耳の近くに心臓があるのかと思うくらい鼓動の音が聞こえていました。



・・・わかりました。お待ちするので大至急見積をお願いします。



次はないですよ
上記のやり取りは電話でしたが、明らかに苛立っているのが伝わりました。
そして最後の一言には、ある種の殺気がこもっていたように記憶しています。
やってないってどうなってる?考えられないな。。。というのが声のトーンから滲み出ていました。
そして最後の抑えられない苛立ち。一言は言わないと気が済まない!そういう気持ちがひしひしと伝わりました。
そこからはこの見積を最優先で進めて、メーカーにも必死でお願いをし、優先順位を挙げてもらうことでなんとか期日までに間に合わすことができました。
正直挽回ができたのかわかりませんが、自分の提示した期日までに回答をすることで最低限の「約束」を守ることができました。
見積放置を防ぐルール(実務)
- 大量案件は「即着手 or 期日延伸連絡」
- 期日が短い案件はその場で工数判断
- 着手しない案件は「未対応リスト」に入れる
- リマインド前に必ず1回進捗連絡
信頼は一瞬で失われる
こちらにも優先順位があるように顧客にもスケジュールがあります。今回の件については完全に私の判断ミスから起こった「自損事故」です。
相手にはなんの非もありません。
幸いこの顧客とはありがたいことに私が担当させていただいており、円満な関係を続けてもらっています。
今では当時のことを笑い話にできるくらいには仲良くさせてもらっています。
ですがここで皆さんにお伝えしたいのは、自分の選択が今まで積み上げてきた「信頼」を一瞬で失う危険があるということです。
この失敗は、後に気づきました。
「顧客の気持ちが離れるNG見積回答」の典型例だったと。


コメント