見積は魚と一緒で鮮度が命です。
そして一度落ちた鮮度は、二度と戻りません。
依頼件数30点超えてる。今日はもうしんどいから明日から取り掛かろう。
そう思う気持ちはよくわかりますが、その思考一旦STOPしてください。
日が経つごとにどんどん鮮度が落ちていってしまいます。
鮮度の低下は受注確率の低下です。
今日は依頼件数の多い見積の最速処理の方法について私なりのやり方をお伝えできればと思います。
下ごしらえをせずにメーカーに投げるとどうなるか?についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

「訪問回数」と同じで、
“見積を出してるだけ”の営業は評価されません。

下ごしらえ① 見積の概要を確認する
※ここから紹介する下ごしらえは出来れば依頼が来た当日、もしくは翌日の対応が望ましいです。
それでは紹介していきますね。
最初に行っていただきたいのは見積の全体に目を通す事です。
依頼件数が多いとその気持ちも薄れてしまいますが、まずは全体の確認をお願いします。
その中でこれだけは絶対に確認してください。
- 用途(何に使用される機器か?)
- 企画台数(どれくらい生産されるのか?)
- 量産時期(いつ作られるのか?)
- 員数(機器1台に製品が何個使われるか?)
この項目は電子部品業界の基本のきだと思いますので是非最初に確認してください。
確認事項① 用途
部品メーカーは主に以下のカテゴリごとに部品を分けています。
- 一般機器
- 車載
- 医療
一般機器であれば特に問題なく見積は可能ですが、車載や医療機器に関しては顧客に別の書類の記入が必要になったり、詳細情報を確認する必要があります。
詳細確認依頼を見積もりをもらってから3日後とかに頼むのってめっちゃ気まずいのでここだけは絶対に最初に確認必須です。
② 企画台数
どれくさいのボリュームがあるかで見積の利益に影響します。
年間で100台
年間で100万台
同じ利益では出せませんよね?
ここも見積もりを作成するのに重要な項目です。
③量産時期
実際に顧客の製品が作られる時期ですね。
仮に依頼日が2026年3月23日
量産時期が2026年8月1日だとします。
部品納期が4ヶ月と仮定したら、当日に見積を提出して、次の日に注文をもらっても納期的にギリギリです。
実際の仕事ではそういうことはないと思いますが、もしこんなパターンで何も情報ないまま見積出せば大変な事になります。
④ 員数
②企画台数と重なる部分がありますが案件のボリュームを把握するのに必要な情報です。
パターン①
生産:1000台(年間)
員数:1
パターン②
生産:500(年間)
員数:5
年間の生産台数は②の方が少ないですが、案件ボリュームは圧倒的に②が大きいことがわかります。
員数に関しては初期の見積では情報として開示してくれる顧客とそうでない顧客がいます。
必要な情報ですので遠慮なく聞いてください。
下ごしらえ② 社内登録の有無を仕訳る
依頼件数が多いからと敬遠してしまいがちですが、案外仕入単価が社内に登録があったり、直近で誰かが見積っている製品もあったりします。
特定顧客向けの単価は使用できませんが、一般単価であれば共通して使用することができるのでそれらを使用することは問題ありません。
件数が多いとExcelの関数を使用するのがおすすめです。
Excelで一括抽出できる仕組みを作っておくと一気に楽になります。
下ごしらえ③ 顧客に回答希望日の確認
もちろん当日や翌日に回答するのが100点ですが、そうも言ってられない現実があります。
ですので顧客にどのくらいまで待ってもらえるのか、最初の段階で確認をします。
logipapa〇〇様お見積依頼ありがとうございます。
こちらのお見積ですが、件数も多くメーカーへの依頼が必要な製品も多数あります。
回答はおおよそ1週間程度いただきたいのですがよろしいでしょうか。
遅れる場合は事前にご連絡いたします。



logipapaさん。
承知いたしました。1週間であれば問題ございません。
遅れる場合は早めに連絡をお願いします。
ここで大事なポイントを紹介します。
- 件数が多い事を事前に伝える
- その中にメーカーへの依頼が必要な事を伝える
- メーカーからの回答・社内決済の時間を加味して少し余裕のある日程を提案
主導権を相手に渡すのではなく、こちらで握ったまま連絡をすることが大事です。
相手に全てを委ねるやり方ですと、下記のようになります。



〇〇様。お見積依頼ありがとうございます。
回答希望日はいつでしょうか?



logipapaさん。
ご連絡ありがとうございます。
回答希望日は3日後です。よろしくお願いします。



3日じゃメーカーへ依頼する日と回答の日程考えると苦しいな。延長してもらおう
ここで既にメールの無駄なキャッチボールが発生していますよね。
なるべく自分が主導権を持つ。何度も言いますが、これが大事です。
見積は“スピード勝負”ですが、
もう一つ重要なのが「主導権」です。
なぜ下ごしらえが必要なのか?
正直ここまでしなくても見積回答はできます。
社内登録があればそれを使いまわせます。
メーカーに依頼が必要でも、なんとなく案件を書いてしまえば回答はきます。
ですが、2つの視点からあなたは困ることになります。
上司視点



見積の決済をお願いします。



結構点数多いね。
利益の根拠は?



いや、、、この顧客は大体いつも◯%の利益です。。。



・・・
何台くらいの案件?
この話はここで詰みます。
結局見積作ってから下ごしらえ①の工程に戻ります。
上司からも呆れられますし、顧客にもなんで今さらそれを聞く?というリアクションになります。
せっかく作った見積の時間がもったいないですよね。
次の視点の紹介をします。
メーカー視点



〇〇様向け見積お願いします。



あれ?この製品別の商社からも見積依頼来てるけど、案件情報全然違うな。どっちが正しいんだ?
これは1例ですが、メーカーからもちゃんとしていない人という印象を持たれてしまいます。
印象だけなら良いのですが、実は案件規模が大きくて、他の商社は「顧客向特単(顧客向け特別単価の事)」を申請でもしていたら、あなたには一般単価での回答となり
案件受注は実質出来ないという事になります。
特単は最初に情報提供した商社に出すが基本です。
そうしないと頑張った勝者が報われませんし、メーカーも会社に何回も説明できません。
仮に特単依頼をしても断られて終了です。
見積はある意味では、情報戦です。ここでも鮮度が大事なのがわかります。
この2つの視点から見ても下ごしらえで確認する情報は大事だということが分かると思います。
まとめ|準備を丁寧にすることが自分を助ける
今回の記事では見積の下ごしらえについて書かせていただきました。
見積1つとってもいろいろ工程があることがわかっていただけたかと思います。
全ては案件を受注する為の活動です。
見積が来て、げんなりする暇があったらここで紹介した下ごしらえをする。
それだけで見積の鮮度が保たれますよ。
次回は下ごしらえから実際の見積作業で気をつけるポイントを書いていきたいと思います。
見積は作業ではありません。
情報とスピードで勝負する営業そのものです。
準備(下ごしらえ)が整ったら、いよいよ入力作業です。
うっかりミスで信頼を失わないための『最終チェックポイント』を確認しましょう。



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