商社で営業をしていると思うことがあります。
logipapaこれって外観不良なのかな・・・?
顧客の連絡内容に疑問を持ったことは一度や二度ではありません。
でも、自分が勝手に判断することはできない。。。
今回の記事では本当に外観不良?と感じるときの営業マンとしての立ち回り方を紹介したいと思います。
この記事を読んでわかる事
- 顧客への確認方法
- メーカーへの確認方法
- 外観不良の構造がわかる
小さな傷での交換依頼
ある日顧客から連絡が来ました。



納品いただいた製品の外観にへこみがあるので交換してください。



詳細は写真を確認してください。
送られてきた写真を見ました。



この小さい傷?
性能に影響あるのかな・・・?
顧客には確認する旨を伝えて思考を巡らせます。
- 顧客の要求に応じてメーカーへ交換要求
- 自分の判断で顧客と戦う
- メーカーに判断を仰ぐ
私はメーカーへ判断を仰ぐことにしました。
不具合対応では、“解析依頼の項目”も重要です。
実際の流れについては下記記事でも解説しています🔽


メーカー視点|外観不良にも規定がある



かくかくしかじかという内容で交換要求が来ています。
正直この傷で外観不良というには無理がある気がしています・・・



品質管理に確認するので現品を発送してもらえますか?
営業的にもこれで交換は正直厳しいですね・・・
メーカーも私と同じ感想でした。
すぐに顧客に現品を発送してもらい、メーカーへ発送します。
結果は良品|交換対応はNG
メーカーからの報告書が出来上がり、内容を見ると
”良品”の2文字が記載されていました。
- 外観不良については社内規定有
- 規定に照らし合わせて問題なし
- 性能的にも問題なく良品
”外観”についても”性能”についても問題が無いことが分かりました。
報告書を読んでからの実際のやり取り
報告書はすぐに送付しました。
すると顧客から早速のTELです。



報告書を読ませていただきました。
今回の製品はメーカーとしては良品という見解なのですね。



外観も、性能面も問題ないので良品という判断ですね。



うちの社内規定では外観不良になるので対応してもらえませんか?



と、言いますと?



そちらでマイナス伝票を発行して引き取ってください。



違う問題に発展してきたな・・・



このお電話で回答しかねるので少々お時間をください。
長期的な視野での判断
思わぬ展開となり別の判断が必要になりました。
| № | 対応 | 関係(顧客) | 社内交渉 | 備考 |
| 1 | 赤伝票発行 | 満足 | 必要 | 社内交渉長期化・手間が多い |
| 2 | 赤伝票発行しない | 不満足 | 不要 | 顧客からの不信感 |
| 3 | メーカーへ代品要求 | 満足 | 不要 | メーカー嫌がる |
3番を交渉するのはほぼ不可能です。
メーカーは”良品”の見解がでているのに交換する必要性がありません。
必然的に1か2に絞られました。
赤伝票発行の場合
- 社内への説明が必要
- 手間が多い
- 利益はマイナス
- 顧客満足度は高まる
私の手間のことや会社の利益の面を考えるとマイナス影響が大きいです。
一方で顧客満足度は上がりますので、長期的にはプラスになる可能性もあります。
赤伝票発行しない
- 社内への説明不要
- 顧客との調整必要
- 顧客からの不信感
- 別の手間が発生
手間という意味ではどちらにしてもあります。
要求を突っぱねることで、



対応してくれないんだな・・・
という印象が付く事が今後の営業にマイナスになる可能性があります。
意思決定者へのアプローチ
窓口担当者からは”赤伝票発行”要求ですが、
責任者はどう考えているのか確認してからでも遅くないと思い連絡をしました。



○○課長お久しぶりです。
実は少し相談があるのですが・・・



お久しぶりです~
相談って何ですか?



実は担当の○○さんから、
かくかくしかじかという内容だったんですけど、
赤伝票発行してくれと言われていまして・・・



メーカーからも良品判定が出ているので、
赤伝票発行は正直難しくて・・・
○○課長はどうお考えですか?



そんなことになってるんですね?
私は仕損で処理すればいいと思っていたんですが・・・
仕損:製造業において製品の製造工程中に失敗や不具合が生じ、規格に適合しない「不合格品(仕損品)」が発生すること。



そうですか!!
であれば、そのように対応していただくほうが
助かります・・・



こちらがご迷惑かけているので申し訳ない。
担当にはしっかり言っておきます。
なんとか解決の糸口が見えました。
担当者の本音
後々課長さんに話を聞くと、
社内処理の手間が面倒で、こちらに処理してもらえればそれで済むと思っていたようです。
もし、赤伝票発行していれば担当者の思うつぼだったということになります。
営業は「言われたことを処理する仕事」ではありません。
”御用聞き営業”についても紹介しております🔽


顧客からの不当な要求の対処法
- その場で判断しない
- 内容を精査する
- 別の方法でのアプローチ
まとめ|不具合対応は「品質」より「構造」を見る
不具合対応をしていると、
「顧客が言うなら不良」
という空気になることがあります。
しかし実際には、
- 本当に品質問題なのか
- 規定上どうなのか
- 性能影響はあるのか
- 誰が困っているのか
- なぜその要求になっているのか
を分解して考えることが重要です。
今回の件も、“外観不良”
という話から始まりましたが、実際には
「社内処理を減らしたい」
という別の事情が隠れていました。
営業は感情だけで判断してはいけません。
その場で即答せず、
- 内容を整理する
- 客観的情報を集める
- 意思決定者へ確認する
この動きが結果的に、
- 顧客との関係
- メーカーとの関係
- 社内利益
すべてを守ることにつながります。
不具合対応で大切なのは、
“要求を受けること”ではなく、
「問題の構造を見ること」
なのだと思います。
筆者について
電子部品業界で10年以上の営業経験。
電子部品商社で営業として勤務。
短納期対応・納期トラブルを多数経験。
現場で実際に使っている実務ベースのノウハウを発信しています。

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